2010年04月10日

日本は世界5位の●●大国



自給率が示す数字と一般的な感覚がかけ離れているのは、

農水省意図的に自給率を低く見せて、

国民に食に対する危機感を抱かせようとしているからである(p6)



この本の凄さは


農林水産省やマスコミで、

まことしやかに語られている

「カロリーベースの食料自給率が低いから、日本は危機」の

ウソを、

数値ベースで覆している点



この「数値ベース」というのが、まさに肝である。



浅川氏は、

農水省の言う食料自給率の欺瞞(というか、出鱈目)を暴く際に、

一切、印象やイメージを使っていない。


逆に、農水省やマスコミが騒いでいる、

「(カロリーベース)食料自給率はわずかに4割強!

 世界的な食料危機がおきた場合、

日本は食糧を輸入できなくなり、餓死者が出る!」などの

論調の方こそ、イメージや印象操作のかたまりである。



自給率を低く見せるカラクリは、

ひらめき価格ではなくカロリーベースにする。


ひらめき分子に兼業農家の生産を含まない。

ひらめき輸入飼料分は国産としない。


ひらめき分母に廃棄分、食べ残し分も含める、と

色々工夫しているようです。


そして、

指標について、

ブレイクダウン(細分化)した説明など一切せずに、


「日本の食料自給率はわずかに40%」なるイメージを

社会に広めるべく邁進しているのである。



例えば、カロリーベース食料自給率と聞くと、

普通の人は

「我々、国民が食しているカロリーのうち、何%が国産なのか?」


を意味していると思うだろう。


真実は、全く違う


 カロリーベースの自給率は、以下の式で計算される。


◆カロリーベースの自給率=
(一人一日当たり国産供給カロリー)÷(一人一日当たり供給カロリー)


 上記の式の分子、及び分母を

ブレイクダウン(細分化)すると、以下の通りとなる。


◇分子:=(国産のカロリー+輸出分のカロリー)÷人口

◇分母:=(国産のカロリー+輸入分のカロリー−輸出分のカロリー)÷人口 



まず、

上記の分母の「一人一日当たり供給カロリー」であるが、

これは我々日本国民が「一日に摂取したカロリー」を

意味していない。


実は、この「カロリー」の中には、

流通には回されたものの、

人間の口には入らず廃棄されたものも含まれているのだ。

(その割合、実に26%!)。

 

さらに、

分子の「一人一日当たり国産供給カロリー」のほうも、

「日本国内で生産されたカロリー」を

意味しているわけではない。


たとえば、

外国産の飼料で育てられた畜産物について、

なぜか農水省は国産としては認めていないのだ。



この農水省式の理屈に沿うと、

我らが三橋貴明さんがとてもわかりやすく説明してくれています


・・・三橋が現在使っているパナソニックの

「Let’s note」でさえ、

国産ではないという話になってしまう。



この目の前にあるノートパソコンの原材料が、

全て日本で産出されたなど、絶対にあり得ない。



要するに、

農水省はあの手この手で


日本の食料自給率を「低く見せる」ことに奔走しているのだ。


なぜ、農水省がそのようなことをしているかについては

是非とも同書を読んでほしいと三橋さんはおっしゃっていますが


忙しいみなさんのために

1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』メルマガより

答えをば・・・




ひらめきなぜ、生産額ベースの自給率は、

国の政策目標であるにもかかわらず

他国と比較しないのだろうか・・・

日本の66%は主要先進国の中で三位である。

さらには、農業生産額に占める国内販売シェアは一位。

輸入依存度が最も低いことを表している。(p34)



ひらめき国際的には、

農業はすでに産業化されていることがわかります。

つまり、農業とは、自動車のように安い原料を輸入して、

農産物という商品を生産して、販売しているのです。


それに対して、現在の日本の農水省は、

農業保護という方針の下で、

小麦、トウモロコシ、バターなど輸入原料に高い関税をかけて、

国内メーカーの国際競争力を削いでいるわけです



ひらめき農水省の天下り団体「農畜産振興機構」のバター輸入独占業務

・・・たとえば、

国際価格500円のバターを一キログラム輸入したとしよう。

まず、500円に関税29.8%相当の

149円+179円が課せられる。

そこに輸入差益806円を足すと1634円に化ける。

輸入価格の三倍以上だ。

流通・小売マージンを乗せれば2000円を優に超える(p100)


ひらめき国内の農業生産額はおよそ八兆円。

これは世界五位、

先進国に限れば米国に次ぐ二位である。(p4)



ひらめき自給率が示す数字と一般的な感覚がかけ離れているのは、
 
農水省が意図的に自給率を低く見せて、

国民に食に対する危機感を抱かせようとしているからである(p6)


ひらめき食料自給率に潜むカラクリ・・・

分子の国産供給カロリーには、

全国に200万戸以上もある

農産物をほとんど販売していない自給的な農家や副業的な農家、

土地持ち非農家が生産する、

大量のコメや野菜は含まれていない・・・

海外から輸入したエサを食べていた家畜は除外される(p30)



ひらめき輸入トウモロコシは一キログラム約30円。

対する国産の飼料米は、コストだけで六倍超の200円弱もし、
 
その差額が補助金で埋められる。(p63)


ひらめき飼料米を作る農家は作りたくて作っているわけではない
 
・・・プロの畜産農家はその背景を知っているから、

突然エサが手に入らなくなるリスクを負ってまで、

国産の飼料米に切り換えるわけがない(p65)






昔、自動車産業を保護するために、

外国自動車の輸入制限、

国内自動車会社を増やさないという政策を

経産省が行おうとしましたが、

これが実施されていたら今のホンダは存在しないのです。



「保護は、産業を弱体化させる」というのは、

だれでも知っている真理であると思います。

 

では、なぜ農水省の人は、

農業を弱体化させたいのでしょうか。


ひらめき自給率の名の下に国内保護政策を強化しても、

農業は弱体化し、

いい思いをするのは農水省と関連団体だけだといっていい(p45)



実は、農水省に働く人にとっても、

この現状は悲しいことなのかもしれません。

農協との関係もありますし、

先人がやっていたことを続けていただけ。

天下り先をなくさないようにやってきたことが、

日本の農業を弱体化させているのですから。


泥棒が警察に捕まった時、

「捕まってホッとした」と言うことがあると言いますが、

農水省の人も

「この本が出てホッとした」と感じているかもしれません。




最後に強烈なオチは・・・

そもそも、この「カロリーベース自給率」なる指標は、

世界では日本および韓国の二カ国のみしか使用していないのだ。



そして、常日頃は、

やたらと「グローバルスタンダード」を叫ぶマスコミも、

なぜかこの異様な指標については沈黙を守っている。



 もちろん、その裏には、

農水省とマスコミ(電通など)の癒着があるわけだ。


その辺り(マスコミがなぜ「食料自給率キャンペーン」を行っているのか?)まで含めて解説した、

浅川芳裕氏の『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』、三橋は心の底から推薦する。



・・・また、シナチョンだよバッド(下向き矢印)


posted by まゆ at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック